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『パックマンのゲーム学入門』(岩谷 徹)

 自分にとってのパックマンといえばパックリモンスターなんですよ。天下のバンダイともあろうものがチカラいっぱいパクリ製品出してるあたりが“時代”ですが、その後パクリ先とパクリ元が同じ会社になっちゃったことのほうがもっと“時代”ですよね。

 この本は『パックマン』のプランナーであるナムコの岩谷さんによるゲーム学入門。パックマン以後何をやってる方なのかということはあまり知らなかったんですが、リブルラブルの原案を出したり、最近ではリッジレーサーなどのプロデュースも手がけてるとのことです。最近といってももう10年以上前のゲームですが、ゲーム界の大ベテランであることは間違いないですね。



 前半は本人の自伝的な内容と、ゲームのプランニングやプロデュースに必要とされるものとは何かという「ゲーム学」。後半は対談集となっていて、宮本茂氏、小口久雄氏、糸井重里氏、浜野保樹氏、中村雅哉氏とゲームについて語っています。
 最近ちょっと似たジャンルの本を読んでたせいかさほど新鮮味のある内容ではなかったんですが、共感できる内容でスラスラと読みすすめることが出来ました。

 いくつか気になった言葉だけピックアップしておこうかな。

 まずは「マリオ」「ゼルダ」の父として有名な宮本茂さんのお言葉。
『スーパーマリオ』シリーズの場合は、最初にジャンプの幅や、走るルールは絶対に変えないというルールでつくりはじめます。これは「絶対」です。
 当たり前のことなんだけど、繰り返し繰り返し「絶対」と強調してるところに信念を感じます。

 次は岩本さんのお言葉。
ゲームの開発はチームでの仕事なので、私は開発のメンバーのことを毎日ひとりにつき一分考えることにしてるんです。そうすれば気づかないことも見えてくるんです。困っている人も浮かんでくるんです。
 糸井さんも「ああ、それは真似します」と感心してるし、これはきっといいことですよね。世の中の上司という上司は皆真似するといいと思いますよ!

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