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『エンディミオン』(ダン・シモンズ)

 こないだ見た満月は物凄くキレイでした。うさぎも見えるほど…と思ったのですが、あれ? うさぎってどれ? 横向きに見たあの形であってる? と混乱してきたので、調べてみました。
 へえー。各国でいろんなものに見えてるんですね。でも動物に餅つかせてるのは日本だけのようです。なぜウサギが餅を。

 というわけで月にちなんだ名前を持つ主人公たちが活躍するSF冒険活劇ですが、これは面白いですよ!

 連邦の崩壊から300年。惑星ハイペリオンに住む青年ロール・エンディミオンは冤罪で処刑されるところを、一人の老人に救われた。老人の名はマーティン・サイリーナス。かつての《巡礼》の一人である。彼は、まもなく《時間の墓標》から現れるという少女の救出を依頼してくるが──
 『ハイぺリオン』『ハイペリオンの没落』に続く第三作目。さっきも言いましたが、本当に面白い。
 転移ゲートで結ばれた、惑星間を巡るテテュス河を渡る冒険。筏に乗って旅をするのは青年ロールと救世主アイネイアー、それに青い肌のアンドロイド・ベティック。追ってくるのは最高の権力を持ち、最新の宇宙船に乗り、最強の兵士を従える、不屈の魂を持ったデ・ソヤ神父。
 目まぐるしく変わるシチュエーションに個性的なキャラクター。ウォータースライダーのようなスピード感のストーリーときたらもう一気に読むしかないですよね。
 詩が絡んだり、難しい伏線が絡んだりしてくるので、しっかりと読み解けるアタマか適当に読み飛ばせるアタマのどちらかが必要になりますけれども、後者の自分もこれだけハマりましたよ。エンタテインメントかくあるべし。
 早く続き読まなくちゃ。

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