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『スキャナー・ダークリー』(フィリップ・K・ディック)

 アメリカではキアヌ・リーヴス主演の映画が公開されたばかりのこの作品。日本では秋頃公開じゃないかという噂ですが、ヒットするかなぁ。分かりづらいんだよなぁ。
 原作は山形浩生訳の『暗闇のスキャナー』という邦題のほうが有名ですが、これは浅倉久志さんの新訳版。

 麻薬捜査官のフレッドは おとり捜査を行っていた。ボブ・アークターという名前でドラッグ漬けの毎日を過ごしつつ、《スロー・デス》の製造元を探っている。そんなある日、フレッドは彼の上司から、ボブ・アークターの監視を命じられてしまう。
 ディックの作品の中でも特に賛否が分かれると評判のこの作品。結論から申し上げますと、よくわがんねかったっす。
 麻薬中毒者たちの描写は流石だと思うし、ラストのどんでん返しもびっくりはしたんだけど、これで泣けたとか、この作品が一番だとかいう気持ちにはなれなかったなぁ。映画も、映像はちょっと見てみたいけど、2時間見ようって気にはあんまりなれません。まあ、もしかすると映画の方がずっと分かりやすく作られてるって可能性はありますけどね。

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