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『2001年宇宙の旅 ─決定版─』(アーサー・C・クラーク)

 決定版ですよ。
 それじゃあ今までは決定してなかったのかっちゅー話ですよね。
 完全版とかディレクターズ・カットとかで何度も商売するのもどうかと思うんですけど、ファンは買っちゃうんですよね。
 何枚もベストアルバム出すのもどうかと思うんですけど、ファンは買っちゃうんですよね。いやいや、今度はもう買わないぞ。
 と、謎の決意をしつつ本の感想を。映画版の感想と同じく、あらすじは省略させていただきます。
 映画版では完全に突き放して観客の解釈に委ねきっていた部分が、小説たくさん説明されてます。あー、すごい分かりやすい。映画版が好きな人のなかには「説明しすぎてつまんねーよ!」と怒るひともいるかもしれないくらい分かりやすい部分も。
 とは言え、そこはクラークの小説なので、全部解決してスッキリ!というわけにもいきません。このあと2010年、2061年、3001年と読んでかなきゃいけないのかなぁ。でも全部読んでもスッキリしそうもない気がするんだよなぁ。どうしよう。
 いや、結構おもしろかったんですけれども。この先の見えなさ加減が。

『とり残されて』(宮部みゆき)

 世界の中心でハドソンと叫ぶ。ハドソーン!
 今度発売されるNintendo DSにはマイクが標準搭載されるということで、『バンゲリング・ベイ』のリメイクが期待できますね。
 ハイ。全然本の内容と関係ないんですが、思いついたので書いてみました。ま、作者はゲーム好きってことで許してもらおうかなと。
 宮部みゆきの短編集です。
「先生、あそぼ」不思議な声に導かれ、わたしが見たものは──『とり残されて』
土産物屋で見つけたハンカチには、死んだはずの兄の名前が──『おたすけぶち』
生と死の間、魂だけの状態。それでも、俺の右腕は動かない──『私の死んだ後に』
自殺した相馬老人は、部下の幽霊に苦しめられていたという──『居合わせた男』
実直な人柄の銀行の次長が持ち逃げをした。彼が言うのには──『囁く』
女の霊に憑かれてしまった僕は女装して働き口を探す羽目に──『いつも二人で』
毎晩夢に出る景色。思いつめた梨恵子は探偵に助けを求めた──『たった一人』
 ちょっとした現代ホラーみたいなのもあれば、ちょっとコミカルな感じのものも。 共通してるのは、なにか不思議な感じの話ということですね。 ぼくが好きなのは『いつも二人で』と『たった一人』でした。
 ちょっと印象に残ったのが、以下のフレーズ。残酷と言えば残酷で、そして真実をよくあらわしている言葉な気がします。ま、幸いにもぼくは、いままで直接訴訟に関わるような経験はしてませんけれども。
 訴訟とは、原告と被告の争いではない。それぞれが時と争うだけのことだ。
 日本でも陪審員制度が始まるらしいんですが、陪審員に選ばれた人間も、否応なくその世界に巻き込まれることになるんですよね。どうなるのか全然分からないだけに、いろいろ不安な気がします。
 あ、なんか今回全然中身に触れてませんね。まあいっか。

『しあわせの理由』(グレッグ・イーガン)

「幸せだなぁ」
 と言う代わりに
「βエンドルフィンが分泌されてるなぁ」
 とか言ってたら、今ごろ加山雄三はクルーザーに乗っていないだろう。
 そんな話です。
 十二歳の誕生日をすぎてまもなく、ぼくはほぼ四六時中、しあわせな気分でいるようになった。 ぼくの脳には腫瘍ができていた。その悪性の腫瘍が生じる過程のどこかで、 エンドルフィンを作るのに必要な遺伝子のスイッチが入ってしまったらしい。 しかし、このままにしておいては、余命は数年といったところだ。ぼくは手術を受けることになったが──
 これが表題作の『しあわせの理由』。 他に『適切な愛』『闇の中へ』『愛撫』『道徳的ウイルス学者』『位相夢』 『チェルノブイリの聖母』『ボーダー・ガード』『血をわけた姉妹』の、全9編を収録した短編集です。
 『宇宙消失』『順列都市』『祈りの海』ときて、イーガンの作品は好きかもしれない、ファンかもしれない! ふごふご! と思っていたのですが、今回は正直イマイチだったかなぁ。読んでてあまり盛り上がれませんでした。唯一「イーガンらしいな」と思ったのが、表題作の「しあわせの理由」これは『祈りの海』にも通じる感じで、面白かったです。

『マッハ!!!!!!!!』

「CG使いません! ワイヤー使いません! 早回し使いません!」
 いや、使え使え! CG使っていいからもう。だって痛いってこれ! 死んじゃうよ!
 ビックリ8個分にふさわしい、すごいアクションでした。
 平和に暮らすノンプラドゥ村の大切な守り神・オンバク様の像が盗まれた。 仏像を取り戻すため、村の若者ティンは旅立った。 同郷の男ハム・レイを頼りにオンバク像を探すティンだったが、その仏像はしかし、 バンコクの闇世界を牛耳る男コム・タンのもとにあった──
 トニー・ジャー! とにかくこの男のアクションが凄い。物凄い跳躍力と柔軟性。 え!? そんなことできちゃうの!?と、想像もしないような動きを連発してくれます。 跳んで回って、蹴りを入れるかと思いきや肘! 空振りしたのかと思えば裏からの攻撃!  本当に早送り使ってないのかなぁ。撮影中に死人出てないのかなぁ。
 これがテレビで放映された翌日には全国の小学生が腕に紐を巻きはじめると思います。
 ストーリーはまあ、特に驚くような展開もないんだけど、アクションだけでもお腹いっぱいです。トニー・ジャーが次世代のブルース・リーやジャッキー・チェンになれるかもしれませんね。あんまり台詞は多くなかったんで、演技力とかはよくわからなかったけど、期待してます。公式サイトによると
「すでに彼は新作『トム・ヤム・クン』の撮影に入り……」
 マジっすか! いや、新作撮ってるのはいいんだけど、こんな嘘くさいタイトルでいいんでしょうか。

『マッハ!!!!!!!!』
公式サイト:http://www.mach-movie.jp/
主演:トニー・ジャー
監督:ブラッチャヤー・ビンゲーオ

『長い長い殺人』(宮部みゆき)

 またポイントカード増えちゃうの? 勘弁してよもう。レシートもいっぱいだし何ヶ月も前に観たライブのチケットも入れっぱなしだし、これ以上お金じゃないもので太りたくないんだよね。一度くらいは、紙幣でパンパン、もう入らないってな状態になってみたいなぁ……。
 と、こんな風に思ってるんじゃないかと思いますよ、僕の財布は。
 財布の気持ちがよく分かる小説です。ごめん、整理するよ。
 私はあるじの財布である。今夜、私と、刑事である あるじが向かったのは、轢き逃げの現場だ。被害者は森元隆一、三十三歳。彼の身には八千万円にのぼる生命保険がかけられており、受取人は森元法子夫人となっていた。一見ありふれた事件。しかし、あるじは現場からあるものが消えていることを、しきりに気にしていた──
 というわけで、財布の一人称で語られるという珍しい小説。こんなの見たことない。
 財布だからもちろん喋れないし、外を見ることはできないし、制限事項は多いはず。多いんだけど、それを逆手にとって巧みにストーリーを見せていく。しかも、小さな短編が連なって長編を構成するという、非常に凝った作りになっています。すごいなぁこれ。
 語り手である財布達も、いい奴らばっかり。目撃者の身を案じて
「マコと別れるのは淋しいけど、どこか道端に落っこちてみせる」
 なんて決意する財布のいじらしさときたら、もう、なんだこのもう。
 事件そのものは陰惨なんだけど、絶妙なバランスで暗くなりすぎない。宮部みゆきらしい小説だと思います。オススメされて読んでみたけど、僕もオススメ。

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