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『犬ですが、ちょっと一言』(ミュリエル・ドビン)

 「犬ですが」て。
 夏目漱石の本が
 「吾輩は猫ですが」
 だったらイヤだなぁ。
 「吾輩は猫ですが、何か?」
 だったらもっとイヤだけど。
 原題は『JOE'S WORLD』。全然違うけどこりゃ邦題つけたひとが偉かったと思います。実際思わず読んじゃったし。
 ぼくの世界はずっと前々から、ほんとに重大なことをするための時間のある世界なのだ。 憂鬱になっているネズミに立ち止まって話し掛け、カンの葉の茂みの上に降りそそぐ日光を眺め、 ぬれた草の中でバラの香をかぐ。それから、一日の終わりに一杯か二杯のマルティーニ。  ところが人間どもときたら、つい鼻先にあることさえほとんどわかっていない。 ぼくは彼女のタイプライターを使って、物を書いてみることにした。 だけどチャーリーにこれが見つかったら大変だ。 犬が酒を飲むのがおかしいと思っている彼だもの、犬がタイプで日誌をつけてると知ったら、 笑って笑って心臓発作をおこしちまうだろうな……。
 と、言うわけで犬が書いた日誌ですが、ちょっと一言。
 ミステリの文庫から出てるから、そのうち事件のひとつも解決するだろうと思って読んだら大間違い。 なんの特別な事件も起きないし、ジョーが大活躍をするわけでもありません。
 とは言え、それは人間の視点で見たときの話。ジョーの視点からすると、 この短い間にもいろんなことが起きています。そういうお話。
 すごいクライマックスとかを期待していると肩透かしを食ってしまいますが、 彼女の犬とうまくいっていない男なんかはちょっと読んでみてもいいかもしれないですね。 ま、お暇があれば……。

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読書(海外小説)」カテゴリの記事

コメント

邦題と言えば、題名じゃないのですが、
"intel inside"

「インテルはいってる」
と訳した人、すごいなぁ、と思うのです(笑)
英語と日本語で、韻のふみ方が違うけれども、ちゃんと韻をふんでいるところがすばらしい。
中身と全然関係なくてごめんなさい(笑)

犬の視点でのお話と言えば、宮部みゆきの「マサ」シリーズがありますね〜。

邦題といえば
RED HOT CHILI PEPPERSの「WARPED」の邦題が
「レッチリの電撃ワープ」
になってるってのが一番のインパクトですね。
って、いつかこのネタ書いたような気がするな(・・?)
まあいいか。

そうそう。ダジャレをうまく日本語に訳してあるやつってすごいよね。ルビで原語のスペルが振ってあるようなやつもあるけど、さらっとやられると「うまいなぁ」と思います。

マサシリーズは「パーフェクト・ブルー」は既読でかなりお気に入りの作品となっております。「心とろかすような」も読まなきゃ~~。
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» 『犬ですがちょっと一言』 ミュリエル・ドビン [*モナミ*]
『犬ですがちょっと一言』 著:ミュリエル・ドビン僕は、新聞記者に飼われているレトリバー、ジョー。飼い主とマルティーニを一杯やることが至福な犬だが、ある日、彼女のタイプライターで、手記を書こうと思いついた。研究所から逃げ出してきた実験ネズミのこと。昼寝(...... [続きを読む]

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