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『順列都市』(グレッグ・イーガン)

 ♪実験くんは実験するときヨロレイヒ~
 知らないひとが読んだら気が狂ったかと思うような書き出しですが、昔こういう歌があったんですよ。 テレビ番組の1コーナーで。清水圭 扮する「実験くん」が毎回おもしろ科学実験をするっていうコーナーだったのですが、 ああいうの結構好き。Kinki Kidsのマメ星人も好きだったし、 『鉄腕DASH』も好き。 書いてるうちに自分が結構実験好きなことを発見しました。ヨロレイヒ~。
 まあそれほど今日の読書記録と関連があるわけでもなく、オチもない話なのですが、思い出したので書いてみました。
 21世紀半ば、人類は、記憶や人格をコンピュータに「ダウンロード」する技術を確立していた。 裕福な者たちはコンピュータの処理時間を買い取り、ソフトウェア化された意識〈コピー〉となって、 怪我や病気、老いと無縁な世界を生きていた。その世界でいま、ポール・ダラムという男が、ある実験をしている。 この実験の結果が期待どおりならば、たとえコンピュータが停止したとしても、私たちは永遠に存在し続けられる──
 面白いなぁ、この作品のヴァーチャル・リアリティ。 大体こういうVRな世界に意識を送りこむようなSFでは、 超処理能力を有したコンピュータが出てくるもんなんですが、この作品のマシンはあっぷあっぷ。 いろいろケチくさいことしてても現実より何倍も遅い速度しか出せないという非力さです。 金がないと背景の人も動かせなかったり、プレステのゲームかよっ!  この作者はゲーム好きに違いないと思いました。
 後半はすっかり違うお話になってびっくり。 違う話と言っても、もちろん前半で塵理論を理解しておく(または、理解した気になる)ことが重要なんだけれど。 この理論というやつが納得させられてしまうような胡散臭いような……。でもその錯覚こそが面白いところ。
 かなりややこしい話だけど、楽しめました。ハードSFというやつなのかな。 理屈っぽい話が嫌いでなければ、どーぞ。
 以下はネタバレ。
 だいぶ前に読んだのでかなり忘れてます。と最初に言い訳。
 ポールの新世界はオートヴァース生物の産み出した理論に侵食されていくけれど、 ポール側にも理論はあるわけで、どういう基準で採用(?)されるのかイマイチ不明。 ポール側の理論が世界を支配するような塵世界も存在してるけど、 たまたまこの小説の視点が侵食される塵世界だった、ということなのかな?
 最後、世界が崩壊していくところはすごく映像的。こんな風になるかなぁ?とは思うけど、なんか絵的に面白かった。
 ピーは別にストーリー上いなくても良かったんじゃ……? まあいいけど。

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