『殺戮』(ポール・リンゼイ)
「小説家になる前は新聞記者でした」「大学の講師でした」「エンジニアでした」「喫茶店を経営してました」
──ってな感じで、わらじを履き替えて 作家になったという方は結構多いらしいのですが、
このポール・リンゼイというひとはなんとFBI捜査官出身。
テロリストと戦う捜査官を描くのなら これ以上の前職はないと思います。
まあ「昔テロリストでした」ってのもアリっちゃーアリですが。
デヴリン一人があまりに凄すぎるのがちょっと何なので、 今回の相方が、次回以降も出て来てくれたりすると嬉しいかも。
「おまえたちは自由に慣れすぎている。 わたしの義務は、歴史の流れを逆行させることである。 しばしのあいだまわりを見回し、自由のラストダンスを見るがいい」 ──フリーダムキラーと呼ばれるこの男の最初の凶行は、 米国疾病対策センターからラッサ熱ウィルスを盗み出すことだった。 そして小児用アスピリンに毒物を混入し、更には無差別な乗用車の爆破── 警察の捜査方法を知り尽くし、次々に新しい手でというわけで『目撃』『宿敵』に続くデヴリン捜査官シリーズの3作目。 前作までにあったアメリカ~ンなギャグは なりを潜めてますが、その分テンポアップして面白くなってる気がします。 とか言って実はあんまり前作を覚えてなかったりすんのですが、多分こっちのほうが好み。 FBIの緻密な捜査方法に感心する一方で、アクションシーンもあり。 それが速いテンポで展開されるので、うまいこと映画化したらかなり面白いものできるんじゃないかと思います。 無理矢理にでも「見せ場」を作ってしまうあたりもすごく映画的。社会を攪拌 しようとするフリーダムキラー。その前に立ちふさがったのは、FBI特別捜査官マイク・デヴリンだった──
デヴリン一人があまりに凄すぎるのがちょっと何なので、 今回の相方が、次回以降も出て来てくれたりすると嬉しいかも。
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