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『三国志 第四巻 臣道の巻』(吉川英治)

 読書記録をつけはじめたのが去年の2月2日。 この作品で72作品目。冊数で言うと90冊目……かな。数え間違ってるかも。

 記念すべき「多分90冊目」は三国志。 呂布の敗北にはじまって、曹操の野望、董承の反逆、関羽の忠義……ってな感じの第四巻。
 だーいぶキャラがたってきて面白くなってきましたよ。
 以下ネタバレ。
 呂布が死んだッ! なんか普通~に捕まって殺されちゃいました。ナム~。 もうちょっと長生きするかと思ってたので結構ショック。
 劉備がやっとやる気を出してきました、のはいいのですが、やる気と一緒に鼻毛を出すのはどうかと。 いくら敵を欺くためとは言えちょっと、ねえ?
 曹操もかなりキャラがたってきました。酷薄な一方で非常な情熱家でもある曹操。 あからさまな関羽ラブっぷりは見習いたいくらい。
 その関羽はと言えば、四巻目にして漸くその武勇が爆発。 あの顔良を一撃のもとに下す力は流石「武力:100」って感じです。 しかし、どれだけの腕があっても、どれだけ曹操に愛されても、家兄劉備に対する忠義は変わらない関羽。 泣かせるエピソードだけど、でも、劉備は鼻毛だよ?

『魔術はささやく』(宮部みゆき)

 なーんとなくタイトルからマギー司郎を連想してたんだけどね。 さすがに関係ないみたいね。 川崎の大久保さんには評判良かったんだけどね。
 その女性は何かから逃げるように飛び出してきた。 そして伯父の運転するタクシーが、彼女の生命を奪ったのだ。 目撃者は居ず、伯父は信号無視の疑いで逮捕された。 その直後にかかってきた一本の電話──
「菅野洋子を殺してくれてありがとう」
 タクシー運転手の甥・日下守は、事件を調べ始めた。 やがて守は、彼女と同じように死んだ2人の女性の存在を知る。 彼女たちの死は偶然なのだろうか──
 これは小説のジャンルでいうと何になるんでしょうか。 ミステリっていうのはきっと違う気がするし、そもそもミステリじゃやっちゃいけないことをしてる気がするし、 サスペンスっていうのが近いのかも。
 ただ、ドキドキさせることが主体なのではなくて、その中で人間を描くことに主眼が置かれてるのかなぁなんて思います。
 事件を知らされたときの浅野家の反応だったりとか、守がツライ目にあったときの あねごの優しさだったりとか、 一方で本当にどうしようもなく嫌な奴である三浦のことだったりとか。
 実はこの感想は読んでから半年も経ってから書いてるので全然新鮮なものではないのですが、意外と印象に残ってるのは そういうところだったりするのです。
 なんかミヤベ作品読むと毎回こんなこと書いてるなぁ。

『時間泥棒』(ジェイムズ・P・ホーガン)

 時間が欲しい。思う存分ぐうたらしても尚やりたいことが全部やれる時間が欲しいです。 今は ぐうたらするだけで精一杯。
 ある日突然、ニューヨークの時間の流れがおかしくなりはじめた。 時計の時間がどんどん遅れていく。しかも場所ごとに──同じ部屋にある二つの時計でさえも遅れかたが違う。 時間の歪みは電波の周波数にも影響を与え、通信もままならなくなっていた。 街中のあらゆる場所と同様に混乱に陥っていた警察は、ある著名な物理学者の説を受け入れることにした。いわく、
「この世界と交差する多次元のエイリアンが、我々の時間を少しずつ盗みとっているのです」
 つまりは、これを窃盗事件として扱うことにしたのだ。 途方に暮れるコペクスキー刑事だったが、やがて彼は、時間の遅れ方について、ひとつの共通点に気がついた。 そして──
 時間泥棒っていうとエンデの『モモ』を思い出しますが、あっちは偉大なファンタジー、 こっちは壮大なSFホラ話という感じ。いや、いい意味で!
 誰かが思いつきで言ったアイデアを悪ノリで発展させて物語にしちゃったみたいな話ですが、 それだけにテンポもよくって楽しいです。
 短くてすぐ読めるので、時間が足りなくても大丈夫。

『三国志 第三巻 草莽そうもうの巻』(吉川英治)

 おかしいなー。なんか話がつながらないなー。  首をひねりながら90ページほど読んでしまったのですが、おかしいのも当然でした。 この本、四六判と文庫版で巻の区切りが違うようです。 うーん。ひねりまくった首が変な角度に。とりあえず読書記録は四六判の区切りで書いていくことにします。

 第三巻は李カク、郭シの乱にはじまって、曹操が帝の身を擁したのが大きな動き。 それからはとにかく曹操が呂布が劉備が戦ったり和睦したり戦ったり和睦したり……。
 そんな中、孫堅の息子、小覇王こと孫策が一人勇躍してるのが気になりました。 なんだか劉備や曹操よりよっぽど帝王の気質があるように見えるのですが……。
 次の巻も期待。

 注1:リカクの[かく]は、〈にんべん〉に「確」という字の〈つくり〉。
 注2:カクシの[し]は、〈さんずい〉に「巳」という字。

鉄鼠てっその檻』(京極夏彦)

「犯行時刻は夕方4時から5時の間。鈍器で頭部を強打されている」
「凶器は?」
「まだ特定できていない。かなり重いものであるのは間違いないんだが、角のあるような硬いものではないな」
「まるで なぞなぞだな……」
 そのとき、視界の隅に何かが引っかかった。本棚だ。
「これだ! 凶器はこの本だ!」
 果たして『鉄鼠の檻』と題されたその本には、べっとりと血糊がついていた──

 ──ってなことがあってもおかしくないような本です。全825ページ。重いっつーの。
 古物商・今川は明慧寺みょうけいじの僧・了稔に呼ばれ、 箱根の宿・仙石楼を訪れていた。しかし了稔はあらわれず、これで五日目の待ち惚けであった。 明日には寺を訪ねてみようと決心する今川だったが、しかし待ち人は意外な形でやってきた。 雪の中、足跡もつけずにあらわれた死体、それが了稔だった──
 このあらすじだとトリック殺人のお話みたいですが、物語の ほ~んの触りに過ぎません。
 今回は禅。禅の歴史やら概念やらの講釈が延々と続いたりして、もう全然わからないよー(禅だけに)という感じなのですが、 分からないからつまらない!ではなくて、分からないけど面白い!となるのはどういうことなのでしょう。 800ページを読み終わる頃には、なんとなく禅がどういうものなのか分かったような気になって得した感じ。 いや、これも魔境かな。
 感想ページをいくつか見てみたのですが、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』と比較されたりしてるみたい。 これもそのうち読んでみたい本です。
 キャラの面白さも相変わらず。以下はネタバレ気味なので読んだかただけどーぞ。

 いきなり関口巽に笑わされました。
 旅行に来たのだ。
 私は早速朦朧ぼんやりしてみた。
 早速かよ!

 久遠寺翁も。
「儂の名は久遠寺だ。間違って呼んでもいいのはひとりだけじゃい」
 い、いつの間にそんな関係にッ!?(どんなだ))

 あとは、山下警部補の成長ぶりが何だかちょっといい感じでした。

『アイアン・ジャイアント』

 すげーいい、泣ける!という噂だったので見てみたアメリカのアニメ。

続きを読む "『アイアン・ジャイアント』" »

MAJOR TURN-ROUND

 カッチョいいーって。
 TM NETWORKのツアー『MAJOR TURN-ROUND』に行ってきたのですが、おかげでまたしてもTM熱再発中です。 演出も面白かったし、歌も良かったし、新曲も より伝わってきたし、旧曲はファン感涙だったし……。
 ファンの贔屓目もあるのかもしれないけど、嘘だと思ったら行ってみ?と言いたいです。
 いや、やっぱりそのチケットは僕に下さい。

 まあそんなわけで、昨日のライブにいたく感激した僕は、今日も当日券狙いで会場に向かってみました。 当日券というかキャンセル待ちなのですが しかし、会場に着いた時点でかなりの行列。 ダメっぽいなーとは思ったのですが案の定でした。 結局たったの3枚しかでなかったとかなんとか……。何時間前から並んだらとれるんだ。
 とにかく、こうなったらもう会場前でウロウロしてるあのオッサン達に頼るしかありません。
 開演前の相場が5~6万円と聞いていたぼくは、開演を待ってからオッサンに声をかけてみました。
「いくら?」
「4万円」
 うへへ~、と思わず半笑い。人気あるのね……。
 おとなしく映画見て帰ってきました。映画何本見られるんだ4万円。

『黒竜潭異聞』(田中芳樹)

 まだ三国志も読み終わってないのにこんなの読んだら混乱するよなぁ……と思いつつ、結局読んじゃいましたけど。
 西晋から明までの中国を舞台とした不思議な物語が11編。短編集です。例えば表題作『黒竜潭異聞』はこんな感じ。
 首枷の重さが劉瑾りゅうきんをよろめかせた。 栄華の極みから死罪の逆賊へ。 一夜にして全てを失った劉瑾だったが、その野心が成就していれば、 彼は歴史上はじめて、宦官出身の皇帝になっていたはずだった。 死を眼前にして、彼はぼんやりと考えた。 十五年前──彼は黒竜潭の湖畔でひとりの老人と出遭った。 老人は劉瑾に、望みはなにかと訊いた。 劉瑾は富と答えた。そして、そのときから全ては始まったのだ……。
 作者の弁によれば「歴史小説というより志怪小説の新種として」楽しむのがいいとか。 志怪って何?と思って調べてみたところ、「怪奇なことを記載したもの」くらいの意味があるようです。なるほど。
 そうは言ってもやっぱり歴史上の人物──例えば沈光(しんこう) ──の姿なんかが鮮やかに描かれていると、 中国史でもちょっと齧ってみようかなんて気にさせられて危険危険。 まあ、実際にはなかなか人物と年代を一致して覚えることさえ難しかったりするのですが(アタマわる)、 興味を持ってるのは確かなので、そのうち覚えていく…かも…いくといいな……。 どこかに分かりやすく整理したページなんかがあったら教えて欲しいです。

『火車』(宮部みゆき)

 どーもクレジットカードというやつはイマイチ好きになれないのですが、 この作品を読んだらますます使えなくなる気がします。 利点があるのも分かるし、この作品だって別にクレジットカードの意義を否定した作品というわけでは全然ないのですが……。
 怪我で休職中の刑事・本間俊介は、死んだ妻の甥・栗坂和也に人探しを頼まれた。 失踪したのは和也の婚約者である関根彰子。 二人は結婚を間近に控え幸せな日々を送っていたが、 ある日、彰子がかつて自己破産をしていたという事実が判明してしまう。 困惑し説明を求める和也に、彼女は時間が欲しいと言った。 しかし、彼女は次の日には、煙のように消え失せてしまったのだ。 彰子の足跡をたどる本間。やがてその前に浮かび上がったのは、驚くべき事実だった──
 事務員のみっちゃんがなんだか妙に気に入ってしまいました。すげーいいキャラ。 こーんな端役にもこーんないいキャラを用意できるのが宮部みゆきの真骨頂じゃないかなと思います。
 ちょっと訊き込みされるだけのオジサンも、なんだか嫌味なオバサンも、 そのひとの生活が垣間見えるようなエピソードが必ず織り込まれている。みんな精一杯生きている。 そんな世界の中だから、厳しい辛い現実を描いていても、どこか全体としては暖かい印象の作品になるんじゃないかなーと。 我ながらもっともらしいことを言いますね。
 クレジット、ローン、自己破産などについても一通りの知識が分かりやすく解説されているので、 高校生あたりの課題図書にしてみてもいいんじゃないの先生?

『クローディアの告白』(ダニエル・キイス)

 『24人のビリー・ミリガン』に続く、キイスのノン・フィクション物。キイスってすげえ……。
 1982年夏。クローディア・ヤスコーは作家ダニエル・キイスのもとを訪れた。 彼女には分裂病の病歴があり、それがもとで4年前に連続殺人事件の容疑者として逮捕されていた。 のちに無実であることが判明し釈放されたのだが、そこには依然として大きな謎が残っていた。 犯人しか知るはずのない、犯行現場の詳細な様子。それを彼女はを知っていた。 そして彼女は言う。今こそ事件の真相を語ると。キイスは、クローディアの病んだ精神に入り込んでいくが──
 精神分裂病。現代の精神医学では《解離性障害》と診断されるそうですが、その症状は、 重要な個人情報で、通常外傷的なまたはストレスの強い性質のものの想起が不可能になり、 それがあまりにも広範囲にわたるため通常の物忘れでは説明できない 状態になること(解説より)。更に、思い出せないだけならまだしも、思い出せないことに対して、 新たな解釈を与え、そこから別の記憶を作ってしまい、それを完全に信じきってしまう…。
 自分で書いてて訳がわからなくなってきました。本当に読んでる最中も大混乱。
 一貫性のないクローディアの告白を、辛抱強く、忍耐強く、愛情深く聞きつづけたキイスに 本当に脱帽です。
 分かりやすく言うと、「どーしても二人三脚がやりたい!」というから足を縛ったら、 ヨーイドンでいきなり後ろに走り出すようなひととオリンピックを目指すようなもんです。 ……全然分からん。
 精神を扱ったノンフィクションとしてはもちろん、ミステリとして読んでみても面白いかも。

『2001年宇宙の旅』

 21世紀最初の映画はこれだっ! これしかないわぁ!  と、莫山先生のように興奮して手に取ったDVDがこれ。  アーサー・C・クラーク原作の『2001年宇宙の旅』──原題『2001: a space odyssey』です。 原題の方がカッチョいいな。そういえば2001年ペプシの旅ってどうなったんでしょ?

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成人の日

 成人式を妨害するバカのニュースに呆れる今日この頃ですが、高松市では告訴も考えているとか。 そりゃ、成人なんだから責任はちゃんととってもらわないといけませんね。いいぞ! 高松。
 自治体によっては、式典を自由参加方式から事前登録式に変えることで、 消極的対処を行っているところなんかもあるそうです。
 思うんですが、去年から成人式の招待状に、
  日時:成人の日
とだけ書いておくようにしておいたら良かったんじゃないかと思います。  どーせ新聞も読まない、ニュースも見ないやつらばっかりだろうから、 ハッピーマンデー法も知らずに15日に来たかもしれません。 15日に紋付袴着て会場にくるようなやつはタイホ。
 もっとも、やつらも休日には敏感なんじゃないかって気がするので、 ここは目くらましとして15日も休日にしておく作戦がよいかと思われます。ダメ?

長持ちバンド

 今ごろ年越しの話。
 今年はテレビでサザンのライブを見ながら新年を迎えてました。 水のはいった紙コップをポイポイポイポイ投げてる桑田佳祐を見て、 こりゃ箱根駅伝の中継車に乗っけたらちょうどいいだろうなぁなんてアホなことを考えていたのですが、 ふと、このサザンのスタンスというのが羨ましくなりました。
 もしこのまま桑田佳祐が、酸欠で倒れて白目剥いて涎まで垂らしてたとしても、 サザンの場合はきっとそれがカッチョいいことにつながると思うのです。 汚いこともカッコ悪いこともやらしいことも、全部アリなサザンだから、 サザンは10年たっても20年たってもきっとサザンです。 この辺がやっぱり普段着でライブができるバンドの強み。
 逆にライブで非日常を、異世界を作り上げるようなタイプのバンドは、何十年も続けるのは辛い。 だからこそ、その時にしかできないことをやるからこそ、カッチョいいのだとは思いますが…。
 ビジュアル系で中性的な魅力を売りにしてるようなバンドの20年後、30年後はどうなんでしょう。 あんまり見たくない気がします。 想像するに、美輪明宏と美川憲一と池畑慎之介がバンドやってるみたいな状態。あれ? 見てみたい。

C21

 21世紀はじめての更新。
 まあ気分的には
  エアカーも走らずに何が21世紀か!
  透明なチューブの道路もなくて何が21世紀か!
  全身つなぎの服を着てなくて何が21世紀か!
 ってな不満もありますが、来てしまったものは仕方がない。
 要は気持ちの問題なので、より良い世紀にしていきたいもんです。

 ところで僕は2年前に
1999.3.14
最近2000年問題についての話題が増えてきたが、 個人的にちょっと気になる21世紀問題がある。
カミセンとトニセンは改名するのだろうか。
もし改名しないとすると、トニセンは 最小で101年、最大では199年もの差を付けられてしまうことになる。 そりゃあんまりだ。

とか言いつつ、ファンの間ではこんなこと常識なんだろうと薄々気づいているので、 よかったら教えて下さい。
 ──なんて書いていたのですが、どうやら トニセンは改名しないらしいです。
 それにしても、着眼点の鋭さを自慢するつもりが、 昔書いた文章を読み返して恥ずかしい気分になっているのはどういうことでしょうか。

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