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『サザンクロス』(パトリシア・コーンウェル)

 『スズメバチの巣』に続くコーンウェルの警察小説第二弾。
 バージニア州リッチモンド。殺人発生率全米第二位となったこの街は、 不名誉な状況を改善すべく女性警察署長ジュディ・ハマーを迎え入れた。 そして凶悪化する少年犯罪に対して、警察は市民に宣言した。 大人の犯罪を犯す子供はもはや子供ではない――
 タイムリー……ですね。イヤな事に。だいたい普通に育てられたら小学校に上がる頃には 道徳的な善悪の判断くらいはつくようになってませんか? 経験的に、ではないにしても。どうして加害者の人権ばかりが……ぶつぶつ。
 まあ、少年犯罪だけがこの作品のポイントかっつーとそうでもなくて、 ウエストとブラジルの関係は相変わらずだし(ホント相変わらず)、 宇宙からの電波を受け取っちゃってる変な男はでてくるし、 次々と色々な場面がでてきて、お腹いっぱいという感じです。 全部が全部重要な要素というわけではないということに気付かないと アゴが疲れてしまうような感じもありますが、 なんつーか『検屍官』なんかと比べて もっと気楽に読むべき本みたいです。
 それにしても
すんでのところで「ぎょえー、なに、あれ」と口走るところだった。
 ぎょえーってアンタ。

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